ゲーミングPC所有者がPS5を買った理由

PS5が品薄な頃に「もう買えないPS5のことなんかどうでもいいや。今後、ハイエンドなゲームはPCで遊ぼう」と心に固く決めて、大金をはたいてPCを買いました。

PC自体は公私に渡って必需品なので、ゲームのために買ったのはPC全体ではなくグラボだけですけど、そのグラボが高いんですよね。約8万円でRTX3060Tiを購入しました。

「8万円も使ってグラボを買ったんだから、今後買えるようになったとしてもPS5は絶対に買ってやらない。つーかPS5とかもうオワコンだろ。いつまでも品薄を続けててバカみたい。いい加減に愛想尽きたよ俺は」

という心境でした。

その後、品薄が解消されてきた頃、PS5が店で普通に売ってるのを見つけた際はこう思ったものです。

「プププ、今さら普通に売り始めたwwもう遅いから。時代はPCだから」と。

そして光の速さでレジに走って「P……PS5、あるんですか?!あるんですね?!ぐだざい!!」と歓喜しながら店員さんに伝えて無事購入しました。

 

という経緯で僕は、PS5に取って代わる立ち位置としてゲーミングPCを購入しておきながらその後結局PS5も買うという、ルーチンのバグったNPCみたいなムーブをしました。

その理由を共有します。反面教師にしてください。

 

 

ゲーミングPCだとPS5に取って代われなかった

PS5に取って代わる位置付けでゲーミングPCを買った後に結局PS5も買った理由を一言で表現すると、PCと家庭用ゲーム機は全然違ったからです。

ゲーミングPCというのはゲーム機である前にまず第一にパソコンなので、ゲーム専用機であるプレイステーションとは使用感がまるで異なりました。

まあ、そんなことはゲーミングPCを買う前から重々承知してましたけど。Windowsは25年使っているし、PCでゲームをするという行為も20年以上前から経験しているので。20年前に秋葉原の0時販売でPCゲーム販売(エ〇ゲー)に並んでたような古参PCゲーマーです僕は。

ただ、今までは、グラボを必要としないようなゲームしかPCでは遊んでませんでした。ノベルゲーム、レトロゲームなど。

しかしPS5がいつまでも品薄なことに業を煮やして、ついにグラボに手を出したという経緯です。

だからゲーミングPCは家庭用ゲーム機とは全然違うなんてこと、知ってました。

それでも、仕方がなかったんです。だってPS5が買えないんだから。しかもいつになったら買えるようになるのかもわからない。

だからもう、「まー、PCでも大丈夫でしょ。すぐ慣れるはず」という思考が働きました。早くPS4の次世代スペックなゲームを遊びたいという気持ちが先行してました。

 

でも案の定、PCでは家庭用ゲーム機に取って代われませんでした。

具体的にどういう面で無理だったのかを書いていきます。

 

生活必需品なPCへ、娯楽で長時間の高負荷を与えたくない

冒頭に書いた通り、僕にとってPCはゲーム機である前にまず第一に生活必需品です。仕事においてもプライベートにおいても。

1日でもPCがなくなったら生活に支障が出るので、故障した場合に備えて予備マシンも常に保有しているぐらいです。

そんな生活必需品に対して、長時間に渡ってゲームで高負荷を与えるのが嫌だったんですよね。

PCにゲームで高負荷を与えていると、僕のメンタルにまでその負荷が及んでました。「高級な生活必需品が摩耗していく……!」という感じで。

僕にとってゲームはあくまで趣味です。こうしてブログで書いたりYouTubeで発信するぐらいに温度感が高くて、趣味の中では最も好きではあるけれど、やっぱりあくまで趣味です。

生きていく上で必須なアレコレのために必要となるPCを、趣味で摩耗させたくないという気持ちがかなり働きました。

ゲーム以外の作業による負荷を10段階で1としたら、ゲームは10ですし。

まあ、そういう負荷の話は置いといても、単純に、生活用品と娯楽のためのゲーム機を1つにしたくない気持ちもあります。

たとえるなら、20万円以上するドラム式洗濯機を遊びにも使うみたいなものです。どんな遊びかは不明ですが。生活必需品を遊びには使いたくないという意味では同じです。

 

グラボのファンがかなりうるさい

高負荷なゲームをプレイしているときのグラボのファン音がやばいです。

初めてPCで4K設定にして3Dアクションゲームを遊んだ際、それまではほぼ無音だったPCから掃除機の弱レベルに相当する音が発生してビビりました。

「PCでハイエンドなゲームをしているPCゲーマーって、みんなこんな音立てながらゲームしてんの??」という疑問が湧きまくりました。

そんなに変なグラボを買ったつもりもないのですが。購入したのは以下です。

 RTX3060Ti 8GB ASUS製 DUAL-RTX3060TI-8G-MINI-V2

省スペースなモデルにしたのが原因かもしれません。

ヘッドホンを付けてゲームをすれば気にならないし、PC本体を自分から遠ざけることで対応もできるので致命的な欠点というほどではないですが、やはり気になる部分ではありました。

 

最適化されてないソフトが多すぎる

主にSteamで約30本ほどのゲームで遊びましたけど、とにかくバグが多かったです。

CSと違ってPCの場合、スペックもパーツも千差万別なため最適化が難しいのだろうとは推測できるけど、「これ、製品として成立してないだろ」と思うようなレベルのものが散見されました。

たとえば以下のような内容です。

  • パッド対応しているはずなのにまともに使えない。
  • タイトル画面でエラーが出て開始すらできない。
  • 推奨スペックは超えてるのに処理落ちしまくる。
  • 頻繁にエラーが起きて強制終了。
  • ゲーム内オプションでフルスクリーンに設定してもウインドウモードから切り替わらない。
  • ゲーム内オプションで解像度を変更しても、Windows側の解像度設定やスケーリング設定と競合して変更されないことが度々ある。

インディーゲームではなく、有名メーカーの大作ソフトですらまともに最適化されていない場合が複数ありました。

たとえ有名メーカーのソフトであっても、発売直後にPC版を買うのは躊躇するようにもなりました。

楽しみにしていた大作ソフトなのに「またPCに最適化されてないのかもなぁ……」みたいに思って不安になることそれ自体が、楽しみが削がれて嫌でした。

あと、僕はPCをデュアルモニター環境にしているのですが、その状態でフルスクリーンにすると色々と挙動が怪しいです。サブモニターのほうでフルスクリーン化されたり、音が出なかったり、画面が消えたり。Windowsがデュアルモニター環境下でうまくゲーム画面を処理できていない印象です。

これは僕の使っているモニターの問題な可能性もありますが、そうだとして、つまりユーザーによって使っている機器がバラバラだから不具合が生じやすいという一つの事例です。

フルスクリーンでPCソフトをプレイする際は、Windowsのモニター設定からサブモニターへの出力を切ってシングルモニター環境にしてました。で、ゲームを終えたらまたデュアルモニター設定に戻してました。面倒くさいです。

 

中古で買えない、中古で売れない

最近のPCゲームは、実質的にもうDL版しかないです。昔はやたら大きな箱に入ったパッケージ版が売られてたりしたものですけど。

DL版しかないと、当然ながら中古で買えないし中古で売れません。

Steamでは頻繁にセールをしており、ソフトによっては中古で買ったり中古で売るよりも安く遊べる場合もあります。

でも大半のケース(特に新作)においては、やはりセールよりも中古利用のほうが安く遊べます。ゲームショップで中古ゲームソフトを漁るのが趣味な僕が言うのだから信じてもらっていいです。

新作を発売日にフルプライス7,000円で買って、1か月ぐらいかけて遊びつくしてから売っても5,000円で買取ってもらえるみたいな状況は珍しくないです。その場合は実質2,000円で新作を1か月間遊べたことになり、コスパが高すぎます。

最近だと、PS5の『ホグワーツレガシー』を発売日に約8,800円で買い、3週間後に6,500円で売りました。こういう超コスパはSteamでは無理です。

一応誤解なきように言うと、高く売るために早くクリアする、みたいなことはしてません。それをやるとゲームの楽しみが減って本末転倒なので。「このゲームは自分の中でもう遊び尽くしたし、今後再プレイすることも多分ない」と思ったタイミングで売ってます。

 

今はPS5でのゲームプレイがメインになっている

以上のような理由があり、僕は「PS5に取って代わる位置付けとして」ゲーミングPCを買ったにも関わらず、その後PS5も結局買いました。

約8万円で購入したグラボがゲームで使われることは今ではほとんどありません。

ただ、これは僕の場合はPCよりPS5のようなゲーム専用機が向いているというだけで、PCにもメリットはたくさんあります。

「ゲーム機として、PCよりPS5が優れている」と言いたい意図は一切ありません。それぞれに異なるメリットがあるので、比べること自体が不可能です。

僕はキーボードとマウスでゲームをしたいわけではないし、FPSはやらないし、MODで改造したい欲もありません。コントローラーで1人プレイのRPGやアドベンチャーやアクションを気軽にやりたいだけです。

だからPCよりもゲーム専用機が向いてるタイプのゲーマーなのですが、PS5がいつまでも品薄を続けていたので、仕方なくPCでのハイエンドゲームに手を出しただけです。

そのおかげで、PS5を買う1年以上前からPS4を超える映像表現のゲームを色々遊べたので後悔はないです。人生の時間は有限なので、金より時間が大切です。

ただ、PS5が買えた今となっては、本来の姿に戻り、僕はPCではなくPS5(あとSwitchも)でゲームをしていくつもりです。