今回は、僕のFF遍歴を語ります。
僕は現在37歳なんですけど、この年代の人間として、よくあるパターンのFF遍歴を辿ってきたと思ってます。FFマニアを自負できるほど詳しいわけでもなくて、全シリーズやってるわけでもないけど、自分の世代におけるRPG好きとして、平均的なFFとの付き合いをしてきました。
だから、2023年現在で30代後半な世代から見たFFの、1つの王道事例を共有します。
同世代の人にとっては共感してもらえる部分もあるはずです。世代が違う人にとっては、自分たちとはまた違ったFFの見え方が楽しめるかもしれません。
今は2023年3月末で、FFは15まで発売されてる状況です。なのでこの記事で取り上げるのはFF15までの遍歴になります。
また、ナンバリングタイトルのみを対象にします。スピンオフ作品、10-2のような続編、FF7リメイクのようなリメイク作品は今回は取り上げません。
この記事を書いてる時点からあと3ヶ月弱で、FF16が発売されるんですよ。それが楽しみでソワソワしている日々を送っており、頭の中で「FF」の存在が強くなってます。
その影響で、自分の今までのFF遍歴を振り返って整理したくなりました。
そしてせっかく整理するのなら、世の中へ共有することで誰か1人ぐらいは楽しんでくれるかもしれないと思ったので、記事にしていきます。
- FF遍歴の全体
- FF1~FF4:未プレイ
- FF5:プレイしたけど子供すぎてほぼ覚えてない
- FF6:実質的な初FFで、特別な作品
- FF7:好きすぎて信者(原作のみ)
- FF8:好きだけど1回クリアで満足
- FF9:FFとして満点
- FF10:自分の好きなFFの最後かもしれない特別な作品
- FF11:オンライン化が残念で仕方なかった
- FF12:1つのゲームとして好きだけどFFとしては「これじゃない」
- FF13:僕の中でFFが終わった
- FF14:超序盤で挫折
- FF15:自分とは関係のないFF
- おわりに:FF16が楽しみ。自分の中でFFブランドが復活してほしい
FF遍歴の全体
まずは全体を1つの表にまとめました。
小さくて見えづらいと思うのでこのあと1つずつ話していきますが、まずはざっくり全体像をご共有します。
タイトルごとに、発売年、発売時の年齢、プレイ状況、好き度を10段階で表現、ひとこと を書いてます。
10段階の好き度については、プレイしたときの年齢、思い出補正、自分の中での「FF」に対する期待に対してどうだったか、みたいな個人的な事情がバリバリに反映されまくってます。
文字通り、「自分がどれぐらいこの作品を好きか」です。作品自体の評価では全くないので、点数が低い作品のファンの方は怒らないでください。
表の内容を要約すると以下です。
- 実質的な初FFは6で、FFの面白さに目覚める。
- 7,8,9,10でFFが神になる。
- 11以降、自分が期待するFFから乖離していき、自分の中でFFブランドが終わった。
とか言いつつ、今はFF16を楽しみにしているわけですが。その理由は以下動画にて語ってますので、興味あれば併せてご覧ください。
FF16の話は今回は置いといて、上記のようなFF1~15までの遍歴を、時系列に沿って1つずつ深堀していきます。
FF1~FF4:未プレイ
まずはFF1~FF4です。ここは未プレイな範囲です。
現在30代後半なオッサンから見てもFF1~FF4は昔なゲームという感覚で、FFという特別なタイトルであるにも関わらず、手が伸びないまま現在まで至ってます。
古いという理由以外にも、あらすじは知ってしまっているのも手が伸びない理由の1つです。
やはりFFなので、別のゲームの話をしているときに話題にあがったりするんですよね。
「FF4の〇〇は××だったよね!」みたいな話をサラリとされたり。超有名作かつ昔の作品なので、今さらネタバレに配慮しようなんて気遣いはされません。
ストーリー上の核と思われる部分のネタバレすら知ってます。自分では一度もプレイしていないのに。
とはいえ、いずれ自分でもちゃんとプレイしたいとは思ってます。楽しむためというよりも、もはやゲーム好きの教養として「やっぱり、履修しとかないといけないよな」という気持ちがあります。
FF5:プレイしたけど子供すぎてほぼ覚えてない
続いてFF5です。
これは、プレイしたかしてないかでいうと、してます。でも子供すぎてほぼ覚えてません。7歳、小学2年生でした。
全体の表では10時間プレイと書きましたが、そのぐらいプレイしたことを覚えてるわけではありません。当時の自分がFF5で遊べる時間はその程度だろうなという推測です。
クリアした記憶もないので、おそらく未クリアです。
子供すぎてストーリーもゲーム性も何も理解できなかったです。でも、そのクセに楽しんでた場面がうっすらと記憶の中に残ってます。
幼い自分にとって、テレビの中にFINAL FANTASYのあの世界が拡がっていて、それを操作できるというそれだけで夢中になるには十分でした。
小学二年生の頃、クラスメイトの家で一緒に遊んでいた記憶もあります。
FF5はバトルで2人プレイが出来るんですよね。1Pと2Pで操作キャラを分ける形で。それで一緒に遊んでた記憶がうっすらと残ってます。
多分その友達にカセットを借りて、家で1人でも遊んでました。
覚えてるのは、
- クラスメイトの家で一緒に遊ぶ
- 何も理解してないまま1人でも家で遊んで楽しんでる
という場面単位の記憶だけ。だからFF5は、自分の中では実質的に未プレイですね。
FF1~FF4以上に、FF5は再プレイしたいと思っており、既にそのための準備は整っています。
ハードオフにて、税込み880円でスーパーファミコン版ソフトを購入済みです。
FF1~FF6は、Steamやスマホで「ピクセルリマスター」という、映像が綺麗になってBGMも現代の音源で派手にアレンジされてるバージョンが発売されてます。
当初はそのピクセルリマスターでFF5を遊ぼうかと思っていたものの、試しにFF6のピクセルリマスターをプレイしてみた結果、「これじゃない」感がありました。
映像も音も(特に音)違和感が強くて「やはり当時のスーファミソフトはオリジナル版で遊ぶに限るな」という結論になりました。
そういう経緯があるので、FF5はわざわざスーファミのカセットを確保してきました。
スーパーファミコン実機は大昔に手放しているので、レトロフリークも購入済みです。
FF6:実質的な初FFで、特別な作品
続いてFF6。これが僕の中で、実質的な初のFFです。
思い入れが強いので、好き度は10段階で15を記録します。
正確な数字ではないけれど、少なくとも3週はクリアしてます。
※FF6限らず、クリア回数やプレイ時間は正確には覚えていないので、おおよそで書いてます。
ソフトが発売された1994年当時の年齢は8歳で、FF5と同じく発売当時はまだ子供すぎてまともにFFを遊ぶのは無理でした。
しかし、その翌年1995年に、『クロノトリガー』と『ドラクエ6』が発売されて、それらで遊ぶことで子供だった僕の脳が急速に成長していき、RPGという概念を理解しました。
小さな子供にとっては、FFよりクロノトリガーやドラクエのほうが理解しやすかったので、それら作品がRPGを理解するきっかけになりました。
そして、その翌年 1996年、10歳の頃にFF6もプレイして、ドハマりしました。
当時の自分がFF6のストーリーをちゃんと理解していたかというと、怪しいです。理解度は10段階で3だったと思います。
それでも、FF5の頃と比べたら大きく成長しました。
FF5の頃は理解度0です。ボタンを押したらカッコいい画面の中の何かが動き、それが楽しいレベルでした。チンパンジーがコントローラーを握ってるのに等しいです。
その後のFF6では成長して、理解度は3ながら、しっかりRPGとして楽しめました。
クロノトリガー、ドラクエ6、FF6が僕の中でのRPGの始まりです。
FF6は自分の中で実質的な初FFであり、人生におけるRPG体験の最初期に位置するものでもあり、そういう意味で特別な作品です。
FF7:好きすぎて信者(原作のみ)
続いては、FF7です。
FF7は、信者です。ただしFF7と名のつくもの全てへの信者ではなく、PS1オリジナル版の信者です。
信者なので、好き度は10段階で20です。
実質的な初FFであるFF6からのFF7で、FFが自分の中で神になりました。FFというのは絶対的なブランドで、何を差し置いてもやらなければいけないものになりました。
FF7からFF15まで、オンラインの11と14を除いて全て発売日に買い、そのときプレイしていた他のゲームを全て一旦中段して、まずFFをクリアしてきました。
FF7の場合、内容そのものが神なのは前提として、自分がプレイしたタイミングが良かった面があるのも否定はできません。
発売時の年齢が11歳で、FF6の頃より一層RPGを楽しめる脳になってました。
しかも、FF6の次の作品ということでただでさえ熱量が高いのに、プレイステーションという新しいゲーム機で発売されて、それまで遊んでいたゲームとは全く異なる映像のゲームがそこにありました。
そういう複数の状況が重なったことで、ただでさえ元から神な出来のFF7の上に「思い出補正」という名の強烈なバフが掛かり、信者になってしまうわけです。
当時、家族でどこかの旅館に1泊の旅行をした際に、PS本体とFF7を旅館に持ち込みゲームしてました。
今思い返すと、旅行に行くときぐらいゲームは置いていけよと思います。ゲームを持ち込むことに対して親がなんと言っていたのかは覚えてません。
また、FF7発売から3年後、14歳の中学三年のときは、修学旅行を仮病でサボり家で未だにFF7をやってました。そのことに対して親がなんと言っていたのかも覚えてません。
FF7はその素晴らしい出来栄え、当時の年齢、時代背景などが重なって、数あるFFの中でも最も好きな作品です。
FF8:好きだけど1回クリアで満足
次にFF8です。
信者化したFF7の次ということで、FF8に対する期待値はもう限界を超えてました。
発売当時は中学一年生で、発売日にコンビニへ行きデジキューブで買ったことを覚えてます。
FF8は、FF7の流れで大きすぎる期待を持って一気にプレイしました。2週間で70時間かけてクリアしました。
しかしそれで満足してしまい、以降はクリアしてない作品です。
10段階で9を付けるぐらいには好きです。FF6とFF7は思い出補正によりバグって10を超えているので、それらと比較すると好き度は劣るものの、FF8も9を付けるほど大好きであることは間違いないです。
少なくとも初回プレイ時は、超没頭してました。
学校、部活、勉強などのルーチンをこなしたあと、寝不足になりながら自由に使える時間の全てをFF8に捧げていました。
しかし初回クリア以降は、何度か再プレイするものの、いつもDISC2枚目に入ったあたりでやめてしまいます。
2枚目からストーリーへの理解が追い付かなくなるのと、ドロー、ジャンクションシステムが面倒なのがやめてしまう理由です。
とはいえ最後にプレイしたのはもう20年以上前なので、今やったらまた感想は変わると思います。当時は理解できなかったストーリーも、今なら理解できるかもしれません。
FF9:FFとして満点
次にFF9です。
好きな度合いを10段階で表現したら即座に10を付けます。
FF6や7のような、特別な思い入れはそこまで強くないので、10段階と言いながら限界突破して15や20を付けることはないものの、好き度満点です。つまり大好き。
FF9の発売当時は中学3年でした。
FF8と同様、発売日に買い、ゲームに割ける時間の全てをFF9に投入して、だいたい2週間、70時間ぐらいでクリアしました。
その数年後、高校時代に2週目もクリアしました。
ただ、FF9はエンカウント時のロードがすごく長いんですよね。10秒以上かかります。これがすごくネックになり、3週目以降はクリアまで至らず途中でやめてしまいます。
初回プレイ時は、神扱いしているFF最新作なのだから、ロードの長さなんてもはや関係ありません。エンカウントするたびに発生する10秒以上のロード時間で「俺は今FFの最新作をプレイしているぞ!幸せだ!」という陶酔に浸ってました。
しかし、そんなヘブン状態が通用するのも2週目まで。先の展開を全て知り、新鮮さも薄れた3周目以降はさすがにロード時間がきつくなり、DISC1枚目をクリアするかしないかぐらいでプレイ継続が無理になります。
FF9は(FF7、FF8も)SwitchやPS4でリマスターが発売されており、そちらはロードがかなり速くなってます。実際に少しだけプレイして確認しました。
正確にロード時間を測定はしていないものの、エンカウント時のロードが長くて辛くなることは一切ありませんでした。むしろPS1時代のゲームとしては早いと感じたぐらいです。
でも、リマスター版はキャラクターやテキストの解像度"だけ"が上がりクッキリしていて、背景は当時のままぼやけており、その映像にかなり違和感がありました。
背景含めてクッキリするか、あるいはキャラもテキストも当時のままでいいのでロード時間だけ早めたバージョンでやりたいです。どちらかというと後者を希望してます。
ということで、FF9はもう一度プレイしたいものの、ロードがつらくてプレイできずにいる作品です。でも大好きであることに変わりはありません。
FF10:自分の好きなFFの最後かもしれない特別な作品
次にFF10です。
これは自分が好きな最後のFFになるかもしれない作品です。
「最後かもしれないだろ、だから特別な作品なんだ」という心境で、そういう意味での思い入れがあります。
だから好き度は10段階で限界突破して15です。思い入れが強いと限界突破します。
FF10は3週はしてます。PS2で発売当時にクリアして、PS2でもう一度クリアして、PS4のリマスター版でまたクリアしてます。
FF10は発売されたのが2001年7月19日で、高校の終業式の日でした。
もう22年も昔でありながら、終業式が終わってからダッシュで地元のヨドバシカメラへ行ったことを今でも覚えてます。
終業式後なのでもう昼であるにも関わらず、ヨドバシではFF10を購入するための列がレジからエスカレーターのあたりまで伸びていました。
当時のFFのブランド力は今とは桁違いであり、DL版はまだ存在せず、PS2発売後初の大型タイトルでもあるという要素が合わさり、賑わってました。
終業式に発売されたわけなので、つまり夏休みなんですよね。
FFを神と位置付けている高校生が、FF最新ナンバリングタイトルを、夏休みの開始と同時に入手したらどうなるか。決まってます。FF漬けです。
1週間前後でストーリーはクリアして、その後も最強装備を求めて色々な作業をこなしたりしてました。
僕はRPG(とりわけFF)ではメインストーリーを楽しむことに集中するプレイスタイルであり、FF7ですらやり込み要素はほぼ未着手です。それでもFF10は、夏休みという時期でもあったので、自分にしては珍しくやり込みました。
思い返すと、FF10の世界から離れるのが名残惜しかったんだろうなと思います。
テレビの目の前に陣取って、瞬きを我慢しながら雷を100回連続で避けていたのも良い思い出です。雷100回連続避けは1週目しかやってませんけど。さすがに苦行なので2週目は無理でした。
このあと書いていきますが、現時点において自分が楽しめたFFは、22年前に発売されたこのFF10が最後です。
だからこそ、強い思い入れがあります。
FF11:オンライン化が残念で仕方なかった
次にFF11です。
FF11はシリーズ初のオンライン RPGですね。
この11は未プレイです。
当時の自分としては(今もですけど)、あのFFがオンラインRPGになってしまったことがもう、残念で残念で残念で残念で残念で仕方がありませんでした。
僕にとってRPG、とりわけFFとは、現実世界から切り離された世界に没入するもので、それが好きだったのです。
FFにはまず第一にストーリー、キャラクター、世界観を求めていて、それらで構成された現実世界とは切り離された架空世界に、一人で没入したいと思ってました。
そしてその欲求は、オンラインRPGとは相性が悪いものです。
一般論として、MMO RPGのストーリーは壮大なメインストーリーよりもお使いサブクエスト的なものになりやすいです。
キャラクターも、どこかのプレイヤーが動かすキャラクターたちが世界の中心であり、それ以外は単なるNPCです。エアリスやティアのような魅力的なヒロインや、バレットやシドのようなむさ苦しい人間味溢れるオジサンキャラも描きにくいです。一般論として。
FF11は一度もプレイしていないので、実はFF11はそのようなMMO RPGの一般論が通用しないストーリーとキャラクターを有してる作品である可能性はあります。
でも結局はMMOなので、他のプレイヤーが存在していることは確実です。当時の僕としては、FFはあくまで一人で遊びたかったのです。
FF11は自分にとってもはやFFではないと当時の自分は思えていて、だからこそ、FFがオンライン化したことがとにかく残念でした。
「え、なんでFFがオンラインになるの?」という疑問がすごくありました。全然理解ができませんでした。
「FFって、ストーリー、キャラクター、世界観を売りにしている大作一人用RPGでしょ。それとMMOって全然合わないじゃん。真逆じゃん。MMOを作りたいなら新規タイトルでやってくれよ」という怒りすら覚えてました。
今は別に怒ってないし、MMO化したFFをそこまで忌避する感情もありません。
自分がFFに求めているものはMMOとは相性が悪いという考えは変わらないものの、「MMOで成功したら長期的に儲かるからしょうがないよね」ぐらいに冷めてます。
さすがに大人になったし、今はそもそもFFを神格化もしていませんし。
ただ当時の自分がFF11に抱く気持ちとしては、「なんで、よりによってFFをMMOにするんだよ!!違うだろそれは!!!」というものでした。
FF12:1つのゲームとして好きだけどFFとしては「これじゃない」
続いてFF12です。
FF12は、1つのRPGとしては好きです。
でもFFとしては「これじゃない」という位置づけです。
FF12はFF10以来5年ぶりの一人用RPGとしてのFFだったので、もう超楽しみでしたよ。楽しみ度合いでいうと、FF6~FF10時代すら上回ってました。あまりにも久しぶりだったので。
当然のように発売日に買いました。発売日に買うかどうか悩む余地ゼロ。
当時大学生であり時間に融通も利いたので、1週間で50時間ぐらいプレイして一気にクリアしました。
そして感想は……上述の通りです。
世界観は好きで、その世界を探索するのが楽しかったです。あと戦闘システムも、ガンビットでAIみたいなものをアレコレ考えながら組むのが楽しかったです。
でも僕が第一にFFに求めているのはストーリーとキャラクターであり、楽しい戦闘システムは二の次です。
FF12のストーリーは、主人公にスポットライトを当てる従来の形とは大きく異なり、世界の出来事をマクロな視点で俯瞰して描いていくタイプで、それがFFとしては不満でした。
マクロな視点から壮大な物語を戦記もののように描くことに徹底していたならそれはそれで楽しめたかもしれないけど、FF12は中途半端に感じました。
俯瞰視点で描こうとしている面と、従来のFFのようにキャラクターにスポットライトを当てようとしている面が中途半端に混ざった結果、「影が薄くて魅力も薄い主人公」と「尻切れトンボな戦記もの」が残ったというのが、僕がFF12に対して抱いた感想です。
これがもしFFではなく新規RPGタイトルであれば、探索や戦闘が楽しい作品として満足できたと思います。でもFFとしては、自分の期待するものからの乖離がとにかく大きい作品でした。
音楽が植松伸夫さんではなくなってしまったのも残念でした。FF12の音楽も好きではあるものの、それまでの植松サウンドのキャッチーなカッコよさとは方向性が大きく異なっていたため、ますますFF感が薄れていると感じました。
というのが、僕のFF遍歴におけるFF12です。
ただ余談ですが、今の自分としてはFF12を再評価したい気持ちがあります。やはり世界観と戦闘システムの魅力が大きかったし、従来のFFに囚われないストーリーテリングも、もう一度改めて味わってみたいです。
なのでリメイク版の『ゾディアックエイジ』をプレイ予定です。
FF13:僕の中でFFが終わった
次にFF13です。
FF11、FF12と自分が期待するFFではない作品が続いたものの、この頃はまだFFを信じてました。
「俺たちのFFならきっとまたやってくれる。かつての輝きを取り戻してくれるはず」と無理やりにでも期待しながら発売日に買って、1か月ぐらいでクリアしました。
この当時はもう会社員になっていたので、学生時代ほどゲームに時間を割けない日々でした。だから1日1,2時間ぐらいでちょこちょこ進めていきました。
そしてFF13をクリアしてから、自分の中にそれまであった絶対的なブランドとしての「FF」は終わりました。
FF11、FF12からの流れでFFに不信感を抱き始めていた自分にトドメをさしたのがFF13です。
FF11もFF12もFF13も、評価してる方もいる作品であることは承知の上で、自分が好きだったFFからは変わってしまった、という意味です。
「パルスのファルシのルシがコクーンでパージ」のように専門用語の多さを揶揄されていたけど、そこは個人的にはそこまで気になりませんでした。
確かにわかりにくかったけど、頑張って理解した結果面白ければそれでいいです。
頑張って理解した結果(もうほぼ覚えてませんが)、世間で言われてるほど僕は酷いとは思ってません。でもFFナンバリングタイトルとして満足できるものかというと、そこからは程遠いです。
一本道すぎるゲーム性も良く批判されてるポイントで、そこは僕もかなり残念でした。
ダンジョンが一本道なのはまだいいとして、街まで一本道だったから、もはやRPGというよりもステージ制のアクションゲームをやっている感覚に陥りました。
一方で、グラフィックと音楽はすごく好きです。グラフィックはPS3世代の当時としては最高峰だったし、音楽は植松さんではないものの、浜渦さんの音楽も「新しい時代のFF」感があってすごく好きです。
というところで、1つのゲームとして好きな部分もあるので、もしこのゲームがFFでなければ、ストーリーと一本道すぎるゲーム性は微妙だけどグラフィックと音楽が素晴らしい意欲作として素直に楽しんでいたと思います。
でもFFナンバリングタイトルとしては、ストーリーもゲーム性も到底満足できるものではなくて、その結果、自分の中でFFブランドが終わりました。
FF14:超序盤で挫折
という流れからの、FF14です。FF11以来のオンライン作品ですね。
2010年にサービス開始して、色々と炎上してるのは知ってました。でも自分の中でFFブランドはもう過去のものになりつつあり、しかもオンラインだから、自分には関係ない話題の1つとして聞き流していました。
その後、FF14を1から作り直すという偉業を達成して、評判がV字回復したらしいことも知ってましたが、やはり特に関心は湧きませんでした。
そんな状況が10年以上も続いていたものの、2023年3月に「FF14は一人でも進められて、従来のFFと同様な感覚で楽しめてストーリーも素晴らしい」「かつてのFFが好きな人こそ楽しめる」という話をFF14ユーザーの多くから聞きました。
また、FF14の吉田プロデューサーがインタビューで、オンラインだからやってないというFFファンに向けて「今までのFFと同じ感覚でまずやってみて!フリートライアルもあるから!」という旨の発言をされている記事を読みました。
もし本当に、従来のオフライン一人用RPGなFFと同じ感覚で遊べるストーリーの素晴らしいFFがそこにあって、しかも無料でできるのなら、やらない選択肢はありません。
ということで、サービス開始から10年以上も過ぎた今さらになって、FF14を試しにやってみました。
そしてその結果、約7時間で挫折して、現在まで3週間ぐらいログインせず放置してます。
何が辛かったかというと、移動速度が遅い割にマップは広くて、その世界の中でひたすら「どこどこにいる誰々にこれを渡してきてくれ」とか「どこどこにいるモンスターを倒してきてくれ」みたいなお使いメインクエストが発生して行ったり来たりさせられて、一向にメインストーリーが動いてる感覚がなかったことです。
地名も人名も届ける物もよくわからないし、自分がそれをやらされるパシリと化してる理由もわからない。従来のFFと同じ感覚で遊べるゲームとは全く思えませんでした。
「普通にMMOじゃん。オフラインのRPGとは根底から違うじゃん」という感想です。
「7時間程度で何言ってんだ」と言われそうだけど、オフラインゲームの感覚で言うと7時間というのはけっこうなプレイ時間です。序盤の盛り上がりを1つか2つぐらいは迎えている頃です。
僕の場合、「MMO RPGとしてFF14を楽しむ」ではなく「従来のFFと同じ感覚で楽しめるらしいFF14」という意識でスタートしたのがよくなかったです。
あくまでもMMOであることに変わりはないのだから、従来のFFとは違うゲームであることをちゃんと踏まえた上で、新しい楽しみを見出すスタンスでやるべきでした。
今後、そういうスタンスで改めて再トライしたい気持ちはあります。
FF14が従来のFFファンからも評判が高いのは事実なので、やはり気になります。
ただ、移動速度が倍になるダッシュを、最初から何の条件も制約もなく、デフォルトのゲーム機能としてできるようになってほしいです。
あと、メインストーリーを描くのに必要の無いお使いクエストがもしメインにあるのなら、それをサブクエスト化してほしいところではあります。
FF15:自分とは関係のないFF
最後にFF15です。FF13以来、7年ぶりのオフラインFFです。
何だかんだ言って、久しぶりのオフラインFFだったので発売日に買ってプレイして、1回クリアしました。
クリアした感想を一言で言うと「かつてのFFが好きだった自分とは関係のない作品」です。
FF15に対して、これがあのFFのナンバリングタイトルかと思うと、言いたいことが湯水のごとく湧き出てきます。
でも、FF15はもはや自分とは全く違う層に向けて作られた作品だから、それに対してあれこれ言ったところで、虚しくなるだけです。
たとえるなら、BL漫画を読んで「もっと男女感の恋愛をしてくれ」というみたいな虚しさです。これは単なる比喩です。FF15をBL作品と言ってるわけではありません。
度々バグに遭遇しながら、ストーリー展開に悪い意味で呆気に取られながらクリアして、クリア後にすぐ売りました。
当時としては綺麗なグラフィックなど面白いところもあったけど、これがあのFFなのかと思うと虚無になるばかりでした。
「本当にもう、FFは自分にとって過去のブランドになったんだな」ということを再確認しただけの作品です。
「もうFFは自分の中で終わったんだ」と言いつつ何だかんだでFFブランドに未練を残していた自分に対して、改めてトドメを差してきたのがFF15でした。
おわりに:FF16が楽しみ。自分の中でFFブランドが復活してほしい
FF15に最後のトドメを差されたくせに、2023年3月現在、僕はFF16をとても楽しみにしています。
10代の多感な時期にFF6,7,8,9,10で立て続けに名作を浴びたことで「FFは神」と刷り込まれてしまったのです。
その刷り込みは強固であり、大人になってから「FFは終わった」と思っても、刷り込みが薄れることはあっても消えることはないのです。
冒頭にも書いたとおり、FF16はただ刷り込みで楽しみにしているわけではなくて、今回こそはやってくれると信じられるだけの前情報もたくさん出ています。
FF10以来の、まともな体制、スケジュール、予算で作られたオフラインFFになっているはずです。
FF12、FF13、FF15は制作途中で様々な問題が起きていたという話も伝え聞いています。一方FF16に関しては、順調に開発が進められているという話だけを聞きながら、発売日まであと3ヶ月の時期まで来ています。
現時点での僕のFF遍歴は「FF15でますますFFブランドが過去のものになった」という状況です。
しかし今後、FF16によって「FFブランドが復活した!」となることを願ってます。
FF16によって、自分の中にあるFFブランドの位置づけが大きく変わります。復活したブランドか、完全に終わったブランドか。
そういう意味で、僕にとってFF16はとても重要な作品になるので、発売前にこれまでのFF遍歴を整理した次第です。
自己満足な内容ではありますが、同世代の人や世代が異なる人からも、何かしら読んでて面白い部分がありましたら幸いです。
それでは以上です。