今から約1年4か月前に札幌へ移住した。
懐かしいなあ……あっという間に1年以上が経過してしまった気もする一方で、遠い過去にも思える。時間の感覚って不思議なもので、一瞬で過ぎ去ったようにも思えたり、逆に長かったようにも思える。見る角度によって感じ方が変わってくるのだろうな。
まだ記憶が残っている今のうちに、移住する数か月前~移住して数か月後の移住前後の期間の思い出を振り返りながら、「あのときはこうだったなあ、ああだったなあ」という思い出話をしていく。
札幌への移住を検討している人は、移住者の実体験サンプルの1つにでもしてください。
ちなみに、移住するまでに具体的にどんなことをしていったかという「移住の流れ」については以前に動画で共有してます。
今から書くのは、単なる思い出話の雑談となります。
移住前
移住すると決める
僕は2021年12月末に東京圏から札幌市へ移住したのだけど、それを決めたのは2021年10月末だったはず。つまり、移住実行する2ヶ月ぐらい前に、札幌へ移住すると意思決定した。
それまでの東京サラリーマン生活に疲れ果てつつあり、身の振り方を抜本的に変えたくなった。少しカッコよく言うと、生き方を変えるっていうところ。でも生き方みたいなそんな大げさな話でもなくて、「このままだとつまんないし、疲れたし、もう開き直って、好きなところに住んで好きなことしようかな」みたいな感じ。
その結果として、前々から住む場所として興味あった札幌が移住候補地の1つとして浮上してきた。
視察旅行
札幌への5泊6日の視察旅行なんかもして、その上で決めた。視察旅行に行く前のワクワク感はすごかった。「この視察で俺の今後の人生が大きく左右されるぞ!本気で視察するぞ!」と気合を入れてた。
気合を入れた結果、「札幌への移住をするか判断するためには飯の美味さが重要な観点になるのだから、美味しいものを沢山食べなければいけない」と考えて、普段よりも財布の紐を緩めに緩めて美味しいものをたくさん食べた。幸せだった。
1つのホテルに5連泊して、毎日昼と夜に「視察だから仕方ない。今夜はサッポロビールに刺身だ」みたいなことをしていた。あと、セイコーマートのホットシェフ爆食いみたいなこともした。多分5日間の食費で3万円ぐらい行ったと思う。
飯の観点以外でも、色々と視察をした思い出がある。「俺は既に札幌在住なんだ。ここに住んでるんだ」という暗示を自分に掛けた上で、在住者になりきって街を練り歩いたり、普段使いしそうなスーパーの品ぞろえを眺めたり、図書館へ行ったりもした。
超楽しかった。そういうの、楽しくないですか。見ず知らずの街なんだけど、そこに住んだらどんな生活になるんだろうなあと妄想しながら散歩したりするのって。
そんな楽しい視察旅行の結果、ぜひ住んでみたいという結論になり、札幌への移住を決めた。
準備
思い返すと、色々準備もした。
たとえば、僕は移住前は忙しい会社員生活を送っており自炊は一切していなかったのだけど、札幌移住と同時に当時勤めていた会社を辞めることにしたので、自炊関連の物を一式買い揃えたり。
自炊以前に家の中で何かを食べる生活すらしていなかったから、マジで箸すら1本も持ってない状態だった。スプーンもお皿も無いし、冷蔵庫も電子レンジもなかった。持っていたのはマグカップ1つだけ。
だから全部買ったよ、もう。食器類や調理器具は全て100均とニトリで揃え、冷蔵庫と電子レンジは我らがパナソニックのてきとうな奴を家電量販店で5分で選んだ。モニターとかパソコンとかゲーム機みたいなAV機器は大好きだけど、白物家電には興味が向かない。
あとは、寒くて雪も降る札幌の冬に備えて服も買った。ユニクロで「薄いんだけど暖かい」が特徴らしいダウンジャケットを買ったり、ヒートテックを揃えたり。
ちなみに、冬の札幌は一切未経験のまま僕は移住を決めた。冬の札幌をチェックする視察をまたする時間も金ももったいないし、どうせ一定期間住んでみないと分からないんだから、さっさと移住して身を以て確認すればいいやという理由で。
でも正直言うと、移住が近づくにつれてちょっと不安になっていた記憶がある。「この服装で本当に札幌の冬は耐えられるのだろうか?寒すぎて死ぬんじゃないか?雪には対応できるのか?」みたいな。
まあでも、そんな不安に若干怯えながらも、トータルでは、すごくワクワクしていた。
「新生活を始めるぞ!自分の意思と自分の行動により、新生活を始めるぞ!」みたいなワクワクに包まれまくっていた。
移住実行
移住実行に関しては、ドキュメンタリー動画を作ってYouTubeで公開してある。
この動画は自分の中で宝物だ。作ってよかった。動画データを僕の棺に入れてもらいたいぐらい。
この動画を見返すと、札幌生活における初心を思い出せる。ダラダラと酒飲んで二日酔いになって生活が堕ちていきそうになることもあるんだけど、人間だから、そんなときにこの動画を見返すことで「二日酔いなんかになってる場合じゃない。もっと札幌を楽しもう」という持ちが自然と湧いてきて、生活を立て直せる。僕にとってのオクスリ動画。
最初に新千歳空港に降り立ったとき。そしてJRで札幌駅に到着したとき。1年以上が経過した今でもよーく覚えてる。超感動した。
ひんやりと寒いんだけど、空気が澄んでて、雪も綺麗で、「ここがワシの人生2.0の舞台や……」みたいな感傷に浸っていたことを覚えている。
移住後
遠方なので全部で4日かけての移住日程だったから、全ての工程が終わって、新居で椅子に座ってホットコーヒーを飲んだとき、やり切った感に全身を包まれたことも覚えてる。
これからが人生2.0の開始ではあるのだけど、移住完了したのが12月29日で年末でもあったから、お正月明けまでは達成感に包まれながらのんびりしようと思って、そうした。
で、頭空っぽにして近所を探検したり、スーパーへ行ってみたり、初めて家から徒歩で大通のほうまで歩いてみたりなどした。
今ではすっかりお馴染みになりつつある家から大通までの歩道だけど、当時は何もかもが新鮮だから、強烈な新天地感があって昇天しそうになってた気がする。楽しすぎて。
その後、正月明け頃からは、当時やってたYouTubeチャンネルにて「札幌新生活」発信に超精力的に取り組んでいた。ほぼ毎日のように動画を投稿していたはず。新鮮だし、楽しいし、やりがいもあったから。
でも3ヶ月ぐらい精力的発信活動を続ける中で、一旦、もっとのんびりしたくなった。まずはちゃんと自分の中だけで、深く静かに札幌新生活を堪能したくなった。だから当時の視聴者様には申し訳ないけど一旦全て発信を辞め、一人の世界で札幌を満喫するモードに切り替えた。
その時期の生活はあまり共有していないのだけど、ひたすら札幌の街を練り歩き、ハードオフ、ブックオフ、駿河屋、まんだらけ、図書館、本屋を発掘していた。で、それらからゲットしたゲームや本を新居で楽しんだり。でまた街に繰り出してという繰り返し生活。最高に楽しすぎた。ちなみにその時期は完全無職。
現在
その完全無職モードによる札幌満喫ライフを9ヶ月ぐらい続けた後に、その9ヶ月間の札幌生活の知見を活かした発信活動を再開して、一応発信も仕事の一環だけど、それ以外にもバイトとか始めて、今に至っている。
今に関しては、札幌新生活というよりは、札幌でスタートした新しい日常を生きている。自分が住んでる場所としてだいぶ板についてきた感がある。
働き方に関しても、会社員時代にある意味刷り込まれていた無意識の前提みたいなものも消失して、伸び伸び好きにやっている。改めて世の中見回したら、会社で正社員やる以外にも働き方って大量にあるという普通に考えたら当たり前すぎる事実を、身を以て理解できた。
というところかな。無軌道に思い出に耽りながら書いてきました。以上です。