会社員だった頃より今のほうが不安が少ない。質問が多いのでここでハッキリ断言する。

これまでに度々「会社を辞めて、移住までしちゃって、不安ではないのですか?」といった旨の質問をもらっている。

個別で何度か回答したりしたものの、毎回同じようなことを書いてるのも手間だし、その日の自分の気分に左右されて枝葉の部分で若干回答が変わったりもしてしまう。

なので、「不安に対しては、こうです!」と1つの記事で回答したくなった。そしたらご質問に対してこの記事を案内すればよくなる。

ということで書いていく。

 

確かに、世間一般の常識で考えると、会社を辞めたり移住もしてしまうと、その後の生活で不安が大きくなるように思える。それは感覚としてわかる。

でも、自分の体験として答えると、実際は逆だ。

惰性で会社員を続けていた頃よりも今のほうが、トータルで考えると不安はむしろ減っている。僕はそのことを現在進行形で身を以て体験している。

そんな体験を共有していく。

 

言うまでもないことだけど、念のため。

これはあくまで僕の体験であり、一般論でもなんでもない。

僕はある意味でもう人生開き直ってるというか、どうせ死ぬし自分がコントロールできることなんて限られているから、自分の気持ちに従って生きていこうという方針で生活している。

そういう人間の体験なので、その点は留意して、影響を受けすぎないようにはしてほしい。

前置きおわり。

 

金に対する不安

今の僕の生活を客観的に見た際に真っ先に浮かぶ不安は「金は大丈夫なのか」だと思う。

収入に関しては、

  • 1000万円程を株式投資で運用
  • YouTubeとブログで月約2万円(超不安定でいつ消えてもおかしくない)
  • たまに短期バイト
  • ポイ活(1年で5万円とかそのレベル)

という状況。

しかも今の生活を続ければ続けるほど勤労意欲が落ちている。

2年ぐらいフルタイムに再就職して資産を増やすのもありかな→フルタイムはもう無理。短期のバイトでもしよう→バイトすら面倒くさい

みたいな推移を僕の勤労意欲は辿っている。もうこれ以上は下がりようがないところまで下がっている。2023年8月時点において。

 

金のために何かをすることに対する拒絶の感情すらある。

なぜそうなってしまったかを書き始めるとそれだけで1記事分になるので、それはまた別で書く。とにかく、もうマジで金のために働く気がしない。

色々な経験をして、自らの「足るを知った」結果、世間嫌いな隠居体質がむき出しになってきた感覚。

こうして自分の内面や経験、あるいは世の中のアレコレに対して無益な思考を巡らせて、それを文章にしたり喋ったりしてるぐらいで世の中との関わりは丁度よい。

 

一方の支出に関しては、生活費が平均で月10万円ぐらい。

月8万円に落とすこともできるけど、今住んでる札幌で8万円にするのは正直言ってきつい。我慢する部分が増えてきてQOLが落ちてしまうことを実証済み。

月10万円より生活費を落とすためには、外食や買い物の誘惑が少なくて家賃も安い田舎に住む必要がある。

いずれその生活にシフトしたい気持ちはあるが、ひとまず今は札幌で10万円な生活をしている。

 

会社を辞めてから1年8か月が経過した現時点では、どうにか収支トントンな状況には出来ている。

でも上述の通り勤労意欲が地に落ちてバイトすらやる気がなくなっているし、株式相場が今後どうなるかもわからないので、正直言って金に対する不安はある。

金の不安に関しては、会社員だった頃と今を比較すると、さすがに大きくなった気はする。

とはいえ、すごく不安になってるかというとそうでもない。

会社員だった頃も金に対する不安は0ではなかった。その頃の金に対する不安を10段階で5とすると、今は6ぐらい。大差はない。もしかしたら同じ5かも。

確かに収入は激減した。しかし同時に支出も激減した。そしてあまり金を使わなくても日々生活できることも実体験として理解した。

それらをトータルで踏まえると、金の不安は変わってないか、少し大きくなったかな、ぐらい。

 

せいぜい月10万円というのも安心感がある。

健康である限り、現代日本社会で月10万円を稼げなくなることはまずないはず。

別にバイトでもなんでもいいし、クラウドソーシングで何か作業するなりでもいい。

マジで生活できなくなったら月7万円までも落とせるだろうし。生存が関わってくるから。

「ブラブラ生きてる無職でも就ける底辺っぽいバイトなんてしたくない」というのが世のマジョリティだと思われるけど、僕の目線から見ると、他人に雇われて歯車として使われる時点でバイトだろうと大企業正社員だろうと同じ。

単なる印象や比喩ではなく、実体験を根拠に文字通りの意味で言っている。

歯車をバカにしているわけではない。僕は歯車すらできないクソだから。上から目線で言っているのではない。下から目線で言っている。

 

どんよりしてて気が滅入るような大きな不安がなくなった

真っ先に不安になるだろう「お金のこと」については以上。

でも、ここからが本当に書きたいこと。

会社員時代は、常に頭の中で「俺の人生、このままだとこのままだよな。本当にそれでいいのだろうか」みたいな、どんよりしてて気が滅入る大きな不安が横たわっていた。

何をしている時でも「このままだとこのままだな」があった。

その不安が本当にしんどかった。どんよりしてて気が滅入るので。

一歩を踏み出して生き方を変えたほうがいい気がする。でもその一歩が踏み出せない。

そもそもどこに一歩を踏み出せばいいのかわからない。そして踏み出すのが不安で怖い。

その結果、気が滅入るどんよりした大きな不安と付き合い続ける本末転倒状態に陥っていたと、今振り返ると思える。

 

でもその後、自分の価値観を転倒させるなんやかんやがあった。

そのなんやかんやを誤解なくお伝えするには1万文字を要する。そして以下記事に1万文字で既に書いてある。

興味がある人はこちらを読んでもらうとして、ここでは説明を省く。

でもスーパー要約して書くと

  • サラリーマン労働で忙殺
  • 大切な家族が余命数ヶ月の状況の中、仕事に意識を持ってかれて残り少ない時間に集中しきれなかった
  • 死別後、「人に雇われて労働することより人生には大切なことがある」「人生は死んだら終わり」と骨の髄の髄の髄まで理解した

こういう経験を経た結果、考え方が根底から変わってしまい、「一歩を踏み出すのが不安」→「今が辛いなら踏み出すのが不安も何もないよな。とりあえずどこかへ踏み出せばいいや。時間は有限だし、思うように生きないと損」という思考に変わった。

 

そんな考え方の変化を経て、現在は2年と少しが経過している。

その中で、とりあえず会社は辞めた。それ以前にも会社を辞めること自体は何度か経験していたけど、以前は再就職前提での退職だった。でも今回は再就職意思がない。

あと、兼ねてより一度ぐらい住んでみたいと思っていた札幌への移住もほぼノリでした。

 

そして将来に対する具体的な展望なんて何一つなくて、某社長の本のタイトルを借りて表現するなら「人生の勝算なし」状態。

 

まあでも、その表現はふざけて言ってるだけで、実際は勝ち負けにもう価値を感じなくなっている。

結局のところ人間なんて人それぞれ違うのだから、自分に合った生き方をすればいいだけだよなっていう悟りの境地に達している。

出家せず自らの経験と内省だけで悟りを開いた。我ながらすごいと思ってる。

 

で、そうして出家せずに悟りを開いた現在、以前のような「どんよりしてて気が滅入る大きな不安」が頭の中から消えている。

もちろん、不安が何もないわけではない。むしろ不安だらけ。でもそれは会社員時代もそうだった。

会社員時代の場合、個別具体的な各種不安+どんよりした気が滅入る不安(このままだとこのままだぞ感)があった。

一方で今は、後者の不安がなくなった。そういう感覚。

つまり、トータルで見ると不安はむしろ会社員の頃より減っている。という話。

それも、一番いやらしかった「このままでいいのかよ俺は」が無くなったので、だいぶ頭がスッキリしている感覚がある。

 

将来のことを考えたらうんざりしてくるほどに不安だらけ。

歳をとって体力が衰えて、自力で出来ることが少なくなり、頭も鈍る。それはもう絶対に避けられない。

だけど、とりあえず今は自分なりに納得した日々を過ごせている。

意識高く聞こえそうだけど、素直に「今を生きてる」という感覚。おわり。

 

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