この世界には、いくつかの真実がある。
水は0℃で氷になる。札幌は東京より北にある。地球は丸い。これらは全て世界の真実だ。
そして「お金を使わなければその分だけ稼がなくても生活できる」。これも世界の真実の一つと言える。
お金を使わなければ、その分だけ稼がなくても生活できる……。
うん。そりゃそうだ。その通りすぎる。
「札幌は東京より北にある」と言ってるのに等しいレベルで当たり前すぎて、もはや何も言っていないに等しい。
でも、この世界の真実って、案外忘れられてる面があるように思える。
おそらく、資本主義社会からの洗脳によるものだろう。
たくさん稼ぎ、たくさん使うことが資本主義社会全体にとってはとても大切であるからだ。
国民1人1人がたくさん稼ぎ、たくさん使うことで雇用が生まれ、経済成長し、国力が増大し、他国からの侵略を防ぎ平和を維持することにも繋がる。
そういう構造を背景に、国も企業もとにかく消費を煽ってくるし、労働を推奨してくる。
冷静に考えたらそんなに物なんて必要ないにも関わらず、国や企業の煽りによって「これぐらい持ってるのが普通。みんな持ってる」という空気が作られる。
その空気に乗せられて様々な物に対して必要以上にお金を使ってしまう。
世間の中で見栄を張りあって「毎日同じ服ばかり着るわけにはいかない」「全身GUだとダサい」「たまには旅行でもしよう。みんなそうしてる」「会社の飲み会にはちゃんと参加しないと」みたいな理由で消費していく。
そうやって消費すればするほどその分だけ稼がなければいけなくなるのだけど、その真実に無自覚な人が多い。そんな感覚。
ライフワーク的に好きな仕事をしてそれで稼いでる人は、いくらでも稼げばいい。
でもそんな人は世の中の1%にも満たないのではないか。知らんけど多分そのぐらいだ。
それ以外の、僕を含めた世の99%の仕事は金のために仕方なくやっている凡人は、もっと「金を使えばその分だけ働いて稼がないといけなくなる」という世界の真実に自覚的になったほうが幸せになれると思っている。
「会社に行きたくない。働きたくない」と言いながら家賃の高い家に住み、頻繁に外食し、飲み会に参加して、休日は金を使ってレジャーする。その金を使う行為があなたを仕事に縛り付けている。
マリーアントワネットも言っていたじゃないか。「働きたくないのなら、お金を使わなければいいじゃない」と。
この忘れがちな世界の真実を、働きたくない人は早く思い出したほうがいい。
2023年の日本社会は既に、「働きたくないのなら、お金を使わなければいい」社会が9割実現されている。
人口減少により家は余っている。特に地方。ほぼ無料で住める空き家があるし、賃貸も安い。
どこに住んでいようと通販でなんでも買える。
ネット無料の物件に住めばネット代は0円。
そして月1400円払うだけでネットフリックスで実質無限のコンテンツを楽しめる。
スマホも完全に成熟しきったので5万円ちょいのPixel7aを買えば4年は何不自由なく使えるだろう。
スマホの回線はMVNOで月1000円。
無料で全国の誰とでも顔を見ながらオンラインで会話できる。
ブックオフに行けば100円で本が買える。図書館なら無料。
日本国内は治安がいいので1人でどこでも散歩できる。
服はGUで年間数千円で事足りる。
食事は納豆、卵、キャベツを中心に肉や魚も適度に交えた健康的な内容で自炊すれば月2万円もあれば十分に足りる。
という感じで、金を使わなくても昔の貴族以上の暮らしをできる社会にとっくになっている。
「みんなが節約した上で最低限しか働かなくなったら社会が回らないし国も弱体化するじゃないか」という指摘をする人もいるけど、そんなことにはならない。
どうせ大半は「でもみんなは普通に働いているし…みんなと同じように消費したいし…週5で働かないと世間体が悪いし…」という理由で何も変えないからだ。
大半は何も変えないからこそ、こうして世界の真実を堂々と書いてしまっている。
働きたくないのなら、お金を使わなければいい。
これは世間一般の常識と照らすとダメなことなのかもしれないが、世間一般の常識なんてものには何の価値もない。
生活費を抑えてその分労働しない生活をしている人は、世間が従う無価値な一般常識なんか無視して、自分1人で淡々と世界の真実に向き合える自我の強い人間なのだ。
そんな自我の強い人間から、資本主義的労働礼賛消費社会から実はさっさと抜け出している。
それが2023年現在における日本社会の現在地です。
週5でサラリーマンをしている人は忙しくてそういう社会の環境変化に気付けないと思うので、今回は僕が教えてあげました。
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