札幌に移住してから1年9か月目現在。
ついにあの、ジンギスカンの「だるま」に行ってしまった。しかも本店。
常に行列ができていて1時間待ち。開店30分前に並ぶのが最も並ばず入店できる方法と噂に聞く、だるま本店。そこに行ってしまった。
↓メニュー
うーん、けっこういい値段がする。数切れしかない肉1皿で1280円以上。
待つのが嫌いで人混みも嫌いでケチなすずひら的には本来は縁のないはずな「だるま本店」になぜ並んでまで行ったのかというと、関東に住んでる父が札幌に遊びに来ていたため。
2年前にこの世を去った母と二人で、父が昔だるま本店に行ったらしくて「まだ元気なうちにどうしても、もう一度だるま本店に行きたい」と父が強く希望していた。
そんな話を聞いてしまったからには、息子の僕が一肌脱ぐしかあるまい。
本来なら5分すら待てない僕だけど、この日は開店30分前に1人で店に並び、店員に人数を伝えた上で70歳過ぎの父には開店直前に合流してもらいスムーズに入店してもらった。そして食事は全て僕のおごり。父にはお金のことなんか気にせず沢山食べてほしい。
というのは全て嘘で、父が1人で開店35分前から並び、僕はその15分後ぐらいに「はあ、並びたくねえなあ」という雰囲気を醸し出しながらノコノコと到着した。食事は全て父のおごり。
息子というものは存在そのものが親孝行なのである。つまり僕は親孝行をしている。
それにしても本当に混んでいた。17時開店なのだけど、平日16:25頃から父が並んでくれたおかげでギリギリ1巡目で入店できた。
あと1人でも後ろになっていたら、プラス30分は並ぶはめになっていた。
調べるところによると、本店以外にも徒歩2分ぐらいの距離に店舗が複数あり、本店以外ならもっと入りやすいらしい。
本店は狭くて席も少ない一方で、本店ブランドがあり人気なため特に混んでしまうらしい。他の店舗と味はおそらく変わらないのだろうけど。
個人的にはもっと入りやすい店舗が良かったのだけど、上述した通りの背景があるので、頑張って本店に並んだ。主に父が。
そして無事に開店と同時に入店できた。
店内は本当に狭かった。隣の人との間隔は小さなラーメン屋ぐらいなイメージ。縮こまってないと肘や膝が当たってしまう。テーブルも小さくて皿の置き場所に困るほど。
狭い店内に鉄板が並べられて、そこで一斉に肉が焼かれていくので煙もなかなかの量だった。
まあでも、それも風情として楽しめた。勝手な推察だけど、だるま本店は観光客向けな気はした。たまの非日常を楽しむお店。地元の人はもっと広くて列も少ない店舗に行くように思う。
肝心の肉のお味は、最高だった。
僕が今まで食べた羊の中で最も美味しかったのは間違いない。今まで外で羊を食べたのは札幌ビール園でだけだが。個人的好みとして、ビール園より更に美味しかった。
ビール園の美味しさを10段階で10とすると、だるま本店は12だった。
通常メニューの「成吉思汗(ジンギスカン)」と、数量限定の「上肉」「ヒレ肉」も食べた。
つまりだるまの肉メニューは全て食べたのだけど、その中でも通常メニューの成吉思汗が最も美味しかった。1皿ずつ注文したあとに成吉思汗だけおかわりもした。
父の奢りということでビールも2杯飲んだ。肉にはビールが欠かせない。
あまり長居するタイプの店ではなく、平均滞在時間は30分ぐらいな雰囲気ではあったけど、父と僕は50分は滞在した。
最初のターンで入店した客の中で最後までいて、父はせわしない店内で優雅にワインを飲んでいた。
美味しかったし、楽しかった。