中年の危機(ミッドライフ・クライシス)は起きて当然の現象。不安になる必要はない。己を見つめ直す良い機会。

 

「中年の危機(ミッドライフ・クライシス)」というものがある。これについて今回は思っていることを書く。

 

中年の危機とは

まず前提として、中年の危機とは何かというと、ググって一番上に表示されたサイトにて良い感じにまとめられていたので引用する。

 

異論なし。付け足したいこともない。

なお引用元は以下。

「中年の危機(ミッドライフ・クライシス)」とは?原因と対処法について|オンラインカウンセリング うららか相談室 (uraraka-soudan.com)

 

アメリカの心理学者によると、80%もの人がこの中年の危機を迎えるらしい。

そんなに多くの人が迎える「危機」なのであれば、もっとこの危機の存在および対処方法を世の中に広めたほうがいい。いや、広めなければならない。

そういう社会正義の心に駆られて、僕は今、一心不乱にこの文章を書いている。平日昼間にマクドナルドで130円のコーヒーを飲みながら、アニソンを聞きながら、今日の夕飯は昨日スーパーで半額で買ったブリの切り身を照り焼きにして食べよう楽しみだなあって思いながら、一心不乱に書いている。

 

中年の危機になるのは当たり前

まず前提として、中年の危機に陥るのは当然のことだと僕は思っている。

なぜかというと、中年と呼べる年代に差し掛かると、一生命体として、心も体もそれまでとは異なる段階に突入するからだ。

今までは歳を重ねるほど心身が成長していて、それを当たり前のこととして享受してきた。10代後半ぐらいまでは体が大きくなっていくし、心も成長していく。

その後は体の成長は止まるものの老化を感じることもない。そして大人の世界を経験していくことで心はますます成長していく。新しい経験を日々重ね、視野が広がり、大変なことも多いけどワクワク感なんかもあったりする。僕にもそういう時期があった。懐かしい。

しかしその後、30代も後半に差し掛かる頃には肉体的な老化を感じ始める。

また、もう十分に大人の世界も経験して、嫌なところや辛いところを色々経験し、ワクワク感は消え失せて「現実なんてこんなもんだよな。疲れたわ」みたいな心境に変わっていく。

こういう心身の変化を、いつ、どの程度実感していくかは個人差が大きいだろうけど、多くの人が30代後半前後からそういう変化を感じ始めるんだとは思える。自分の実体験や他の人々を見ている印象として。

生まれてから今までずーっと、心も体も成長あるいは成熟していったというのに、一転して肉体は老化して、心も「現実なんてこんなもんだよな。これからもあと何十年も同じような日々を続けるのはしんどい」なんて思ったりもする。

 

これが中年の置かれた状況。こんなの、中年の危機的な状態に陥っても無理もない。当然とすら思える。

一度きりの人生において、今までは成長していったのに、一生命体として初めて下り坂を迎えて「あれ、もしかして、もう人生ってこのまま終焉に向かっていくの?マジ?」みたいに気付かされる。

思い返せば、僕も中年の危機的なものを経験してきたようにも思える。現在38歳だけど、36歳の頃に明確に自分の生き方を問い直した。

まあそれが中年の危機によるものだったかというと、正直よくわからないけども。僕の場合は会社員という働き方に疲弊して嫌になってしまったり、肉親との死別があったりした。でもそういう事情はありつつ、心身の劣化を感じることによる中年の危機的要素もあったような気もする。体は老化していき、心も今後の右肩下がりな退屈な日常に嫌気が差している。さてどうしよう、みたいな。

 

中年の危機は己を見つめ直す良い機会だと思う

とにかく思っていることは、「現代社会に生きる人間が中年の危機に陥るのは当たり前」ということ。

だから、必要以上に不安になったり落ち込んだり焦ったりせず、なるべく冷静に淡々と対処していけばいいんだと思う。

引用元の言葉を借りると「自分は何者なのか」「自分の生き方はこれでいいのか」。これらについて、冷静に考えを深める良い機会にもなると思える。

考えた結果、今まで通りの日々を送ることにしてもいいし、何かしら生き方を変えるのもアリだろう。自分の人生なので自由だ。

僕の場合、36歳に通過した経験が中年の危機だったとするなら、生き方を変えたタイプになる。

もう人生を折り返したかもしれないというかいつ終わるかもわからないし、もう無理して世間に合わせて我慢するのではなく、自分がしたいようにしようという方針に舵を切った。

そうやって舵を切るのが正解とは思わない。世の中はトレードオフなので、何かを得たら何かを失う。でもまあ一つの選択肢としてはアリだとも思う。

 

「ヤバい、このままだとこのままだぞ」みたいに焦りたくなる気持ちもあるだろうけど、焦っても仕方がない。

冷静に己を見つめ直して、それまでの半生を振り返りながら、「自分って結局何してるのが楽しいんだろう。何を求めているんだろう」みたいなことについて、淡々と思考を深めていくのがよいと思っている。

それまでの半生を振り返り、残りの半生(半分も残ってるかはともかく)に活かす良い機会だとも思う。

もし僕は実はまだ中年の危機を通過しておらず、今後経験するのだとしたら、そのような位置付けで対処していきたい。

 

動画版

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