もう何ヶ月か前だけど、「底辺の仕事ランキング」というものをTwitterで目にした。
新卒向け就職情報サイト「就活の教科書」というところが公開したものらしい(炎上して現在は削除済み)。
そのサイトによると、以下が「底辺の仕事ランキング」のようだ。
- 土木・建設作業員
- 警備スタッフ
- 工場作業員
- 倉庫作業員
- コンビニ店員
- 清掃スタッフ
- トラック運転手
- ゴミ収集スタッフ
- 飲食店スタッフ
- 介護士
- 保育士
- コールセンタースタッフ
これについて、今さらながら思ったことを書いていく。
まず、既に多くの人から散々「そういう仕事が世の中を支えている」「これら仕事をしている人に対して失礼」という批判は出まくっていたようだし、それら批判は僕もその通りだなとは思う。
ただ、僕はもっと根本的な部分で「底辺の仕事ランキング」に対して思うところがあるので、それを書いていく。
炎上リスクの高い記事を掲載した「就職の教科書」は、会社ではなく個人が運営しているのだろうかと思ってサイトを見てみたけど、会社のようだ。
そして運営会社ページを見てみたら、以下のように書いてあった。
「大学生を自分らしい生き方に導く」というメッセージとは真逆だよなっていうのが「底辺の仕事ランキング」に対する僕の感想だ。
どういうことかというと、「自分に向いてるか?」という自分軸ではなくて、「人からどう思われるか?」という他人軸で仕事を選ぶ考え方が、「底辺の仕事ランキング」というものに凝縮されているからだ。
「底辺の仕事」みたいにいちいち仕事に対して世間的な上下を付ける考え方が他人軸であり、さらにそれを「ランキング」という他人の評価の総量で順位付けするのも他人軸。二重の意味で他人軸。
そんなに人からの評価を気にしてばかりいて、人生しんどくないのだろうかと思う。
「自分らしい生き方」をしたいのなら、仕事ぐらい自分軸で堂々と選べばいい。
僕の経験を踏まえると、仕事は自分軸で考えて自分に向いてるものを選んだほうが絶対いい。
僕は新卒での就活では他人軸で大企業を選び、退屈極まりないオフィスワークをしていたときは鬱病一歩手前で酒に溺れていた。
でもその後転職してトラック運転手をやってた時期があり、そのときは毎日生き生きと仕事をしていた。車内でラジオを聞きながらトラックを運転する時間が僕には合っていた。
真夏の炎天下の中で重い荷物を積んだり降ろしたりもしていたけど、冷暖房の行き届いたオフィス内にて全容を把握できない巨大な仕事のごく一部を歯車として処理するよりもトラック運転のほうが楽しかった。
トラック運転のほうが社会に価値を提供している感覚をダイレクトに感じられたし、組織に束縛されてる社畜感も少なくて伸び伸びできた。
あと、学生時代のバイトでは倉庫作業員もやっていた。
倉庫作業員として単純作業を淡々とやりながら、頭の中では全く別の何か(プレイ中のゲームの攻略とか)を考えているのが気楽で僕には合っていた。
その他、学生バイトで飲食店スタッフも経験がある。ただ飲食店は向いてなくて1か月で逃げるように辞めてしまった。
今は会社員を辞めたし、アルバイトすらまともにしていない。
支出を抑えながら毎日ぶらぶらしたり、ブログや動画を作っているほぼ無職。
自分軸で生きていった結果、もう仕事という概念そのものから離脱しつつある。
「金を使わなければ、その分働かなくてもいいよな。それに楽しみながらブログや動画を作って少し稼ぐだけでもさらに働かずに済むよな。じゃあそうしよう」みたいな思想で生きている。
仲の良い友人は、新卒で入社した東証一部上場の大企業を辞めてゴミ収集の仕事を何年かしていた。
その友人も大企業ではオフィスワークをしていたものの、向いてなかったようでゴミ収集作業員へと転職し、そしたらすごく楽しそうにしていた。
「毎日体を動かせて気持ちいい。痩せたし筋肉も付いた」
「夕方には退社できるから自分の時間を多く持てる」
というようなことを、ニコニコしながら僕に話していた。自分に合った仕事を友人が見つけられたようで、僕も嬉しい。
僕の実体験と友人の実体験を書いてみたけど、こんな事は本来誰にでも当てはまる。
人は皆、向き不向きも性格も興味関心の持ち方も異なるのだから、どんな仕事をどのようにするのが向いてるのかも人によって異なるに決まってる。
だから自分にとって向いてる働き方を探せばいいだけだ。
「自分らしい生き方」をしたいのなら、他人軸ではなく自分軸で仕事は選ぶべき。
そのためにも「底辺の仕事ランキング」なんていう他人軸の結晶のようなゴミはさっさと破り捨てたほうがいい。
というのが僕の感想。おわり。
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