先日、以下のような記事を読んだ。
「頭がおかしくなりそう」9時17時勤務のハードさに新社会人が涙の訴え - Yahoo!ニュース
内容を要約すると以下。
- 大学を卒業して働き始めたばかりの人(フォロワー11万人のTikToker。海外の人。どこの国かは不明)が「9時から17時まで仕事をして、どうやって自分の時間を確保するの?」と泣きながらTikTokで語った
- 朝7時30分に電車に乗り、帰宅するのは早くても18時15分ほどになる
- 疲れてしまい、帰宅後は何もできない
- 原則9時から17時まで働くだなんて頭がおかしくなりそう
この若者の涙の訴えに対しては、想像通り「9時17時なんてホワイトで最高じゃないか。みんなやってる」みたいなヤフコメがたくさん付いてるけど、もちろん僕は全然そうは思わない。
僕自身は約13年間も9時20時みたいな感じで会社員をしてきた人間だけど、それでも「原則9時から17時まで働くだなんて頭がおかしくなりそう」という感情に100%共感する。
まあ、泣いてても何も変わらないから、働き方を変えるための行動をすればいいとは思うけど。
というかフォロワー11万人もいるのだからそちらで食っていけばいいと思うし、実際はそうしてるのかもしれないけど。
でも、言ってることには共感できる。
「みんなやってる」云々は置いといて、ゼロベースで改めて考えると、週7日しかないうちの5日間も9時から17時まで(準備や帰宅を含めるともっと長い)会社に雇用されて賃金労働をするなんて、泣きたくなるのも当たり前だと思う。
お金と違って時間は減る一方で決して増やすことはできないのに、そんな時間を失いすぎる。
その時間が楽しいならいいけど、時間と場所を拘束され、何をすべきか指図されながら他人の事業へ労働力提供していく行為を楽しむのはけっこうハードルが高い。
会社なんて理不尽でストレスが溜まることだらけでもある。
決して増やすことはできなくて減り続ける時間という資産を、ストレスが多くてしんどいことに週5日間も9時から17時まで使うなんて泣きたくなるのが当たり前。
今の日本社会は9時18時がデフォルトになってるけど、いい加減、そのデフォルトを見直したほうがいいと思ってる。
需要に供給が追い付かない物不足な時代であれば、週5日働いて物をどんどん生産する社会的な必然性はあったかもしれない。
まあ本音を言うと、たとえそういう時代であっても、個人の幸せを犠牲にしてまで社会発展させる必要なんかないと思ってるけど。なんのための社会だよ、各自が幸せに生きられるようにするための社会だろっていう話だ。
それでも、100歩譲って、物不足な時代なら週5日働く必然性もあった。
一方で今の社会なんて、もう言うまでもなく物に溢れまくっている。
清潔な環境で便利に生活するためのニーズはだいぶ満たされている。
ネットもある。
週5日働くことになってるから、その分だけの仕事を無理やり作り、非効率的なことばかりして無駄に時間を使ってるだけ。
全ての会社がそうとは言わないけど、自分で3社で働いた経験や、多くの会社と取引もしてきた経験範囲の中では、無理やり作られたクソどうでもいい仕事を非効率的にやってる状況ばかりだった。
仕事があるから週5日働いているのではなく、週5日働くことになってるから週5日働いている社会。それが今。
昔と同じようにみんな忙しく働いてるはずなのに、その割には昔のように社会発展していかないのはなんでなんだろう??
→無理やり作った必要性の低いことを非効率的にやってばかりだからです。
若者の涙の訴えに対して「みんなやってる」とか「甘い」とか言って社畜的な同調圧力をかけるのではなくて、働き方を変えていくキッカケにするほうがよほど建設的だ。
日本の若者もどんどん「週5日も働くのっておかしくない?」「入社してみたけど、なんか形式的で効率悪いことばかりしてるんだけど。これなら週休3日でいいじゃん」「週休3日で、10時から16時で十分じゃない?」みたいに発信していけばいいよ。
社畜に慣れてしまったオトナたちからの叱責がまた出てくるだろうけど、そんなものは無視すればいい。
「自分たちは苦労してきたのだから、お前たちも同じように苦労すべき」という話でしかないから。
週5日も朝から晩まで働く合理性を説いてるわけでは全くないので、聞く価値なし。
人口減少している日本で若者の貴重さは増してるから、週5日労働に対する疑問の声をどんどん上げていけば、若者を採用するために週休3日制を採用した会社が徐々に現れてくるかもしれない。
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