「生活レベル」は洗脳ワード

「今の生活レベルは維持したまま会社を辞めたい」的な考えをしている人をたまに見かけるのだけど、辞めたい仕事を週5日も朝から晩までやる生活こそレベルが低くて、だから会社を辞めたいのではないのか? と思ったりはする。

言わんとしていることは分かっている。
収入が減り、使えるお金が減ることを指して「生活レベル」と呼んでいるのだと。

ただ、その言葉の使い方は良くない。
人間は言葉で思考するので、つまり言葉に思考は影響を受ける。
お金だけを物差しにして「生活レベル」と呼ぶと、お金が減る面だけを見て生活の満足度が下がるという思考に無意識に囚われていく。

もちろんお金は大切だけど、生活レベルというか生活に対する自分なりの満足度って、お金以外にも色々な要素が絡んでくる。
時間の余裕、心の余裕、心身の健康状態、人間関係、没頭できる活動の有無など。
挙げていけばキリがないほど色々な面がある。
しかしお金だけを物差しに「生活レベル」と言っちゃうと、それらが見えなくなる。

個人的には、健康や時間や大切な人間関係が何より大切で、お金はその次ぐらい。
だから健康や時間や人間関係を棄損してまでお金を稼ぐと僕の場合は生活レベルが落ちる。
だから大嫌いなフルタイム正社員という働き方からは降りた。
そしたら収入は激減した一方でお金より大切なものを得られて、つまり生活レベルが上がった。