「働きたくなければ、お金を使わなければいいじゃない」が2023年現在の日本における処世術

僕の処世術の1つとして「働きたくなければ、お金を使わなければいいじゃない」というのがある。

これはフランス革命の当時にマリーアントワネットが言ったとされる「パンがなければ、ケーキを食べればいいじゃない」を勝手にパクって作った表現。

実際はマリーアントワネットはこんなことを言ってないらしいのだけど、そこは置いとく(マリーは風評被害。かわいそうに……)。

誰が言ったとしても、実は誰も言ってないとしても、「高貴な人間は庶民の生活を知らないのだ」ということを意味する表現としてとても印象に残るし、日本社会にも広まってるので使いやすい。

「働きたくなければ、お金を使わなければいいじゃない」なんて言ってみると、たいていの日本人は「お、マリーですねw」と分かってくれる。便利。

「パンが無い状況でケーキなんかあるわけがないだろう!」という意味に沿うと、「生活するのに金が必要だからこそ働いてるんだから、金を使わずに生活なんかできるわけないだろう!」という意味になるし、それはまあ確かにその通りだけど、それでもあえて、「働きたくなければ、お金を使わなければいいじゃない」を僕は自分の処世術としている。

 

なんでかって言うと、2023年現在の日本社会においては、「働きたくなければ、お金を使わなければいいじゃない」が半分ぐらいは通用してしまうからだ。

生活の全てにおいて親のすねをかじるとか、山奥で完全自給自足の生活をするとかでもない限り、さすがに生活費0円は無理ではある。

でも、賃貸で1人暮らしをしている現在の僕は、月8万円で普通に何不自由ない生活を送れている。

お菓子をもう少し控えたりコーヒーを飲むのをやめたり、たまに外食するのをやめれば月7万円でも生活できるけど、それらを切り詰めることとのトレードオフで今は8万円ぐらい使うことを選択してはいる。

月8万円であれば、お金を切り詰めて苦しい的な感覚もほぼない。

まあ正直言うとちょっとだけあるけど、でもそのトレードオフとして、生計を立てるための労働量が減るのなら全然okと思える範囲。

そう思える範囲であるからこそ、月8万円の生活をしている。

 

生活費が月に8万円しか掛からないのであれば、フルタイムで働いて月収何十万円も稼ぐ必要がなくなる。

使うお金が減れば減るほど稼がなければいけない額が減るので、必要な労働量も減る。

すごくシンプルな話だ。今の社会では「週5日働くのが普通」という風潮になっているけど、そんなのは単なる思い込みでしかない。

生活に必要な分を稼げばいいのだから、生活費が少ないのなら、週5日も働かなくてもよくなる。現代の資本主義社会に生きてると忘れそうになるけど、すごく単純な事実だ。

月に8万円程度であれば、たとえば週3程度で低ストレスにできるアルバイトをやるでもいい。

クラウドソーシングで細かく稼いだりポイ活などと組み合わせたら、週2に減らせるかもしれない。

僕の場合は文章を書いたり動画を作るのが好きなので、ブログとYouTubeで8万円のうちの半分弱は今は稼げている。

あとは株式への投資もしている。

積立NISAへの年間40万円の満額投資(全世界株式インデックス)を数年前から続けている。

あと日本の個別銘柄への投資もしてきた(2024年からNISAの枠が大幅に拡大されるので、来年からはもう個別銘柄からは手を引いて、全てNISA枠に充てようとは思ってる)。

なぜ株式投資する資産があるかというと、フルタイム会社員時代に生活費が月15万円ぐらいの状態で、その倍以上を稼ぐ生活を何年か送ってきたため。

つまりそれも「働きたくなければ、お金を使わなければいいじゃない」の一環だ。

お金を使わなければその分だけ稼がなくても生活できるし、それ以上稼いだとしたらお金にお金を稼いでもらう投資へ回せるようにもなる。

 

月8万円の生活が不便で不潔で不幸だったらダメだけど、全然そんなこともない。

むしろ昔の日本人や現代に生きる世界中の人たちと比較すると、現代日本で月8万円で送る生活はとても快適だとすら思える。

平和で、清潔で、便利な生活が月8万円で送れる世界。それが2023年現在の日本だ。

今の僕の家賃は札幌で月3.8万円(ネット代、水道代込み)でけっこう安めだけど、当然ながら何不自由なく電気ガス水道を使えるし、ネットも使える。暖房も付いている。トイレにはウォシュレットすら付いている。

主にユニクロで買った綺麗な服を着て、全自動洗濯機により清潔さも保てる。

徒歩圏内にスーパーがあり、治安が良いので夜でも歩いて行けて、美味しい食材を安く入手できる。

で、また歩いて帰宅して、家にあるキッチンで何不自由なく調理して、スマホやテレビでYouTubeを観て「ガハハハ」と笑いながらのんびり食べる。

そして安全な屋内でぐっすり眠れる。

たまに友達と遊んだりもしている。それもお金なんかたいして必要ない。ただ雑談したり、一緒にゲームをしたりしてるだけで十分に楽しくて満たされる。

本当に何不自由ない。そんな生活を月8万円で実現できるのが2023年現在の日本。

2023年現在の世界人口の上位10%に入る快適な生活だと思う。10%というのはテキトーだけど。感覚として。

円安や戦争の影響で物価が高くなったりしているし、国際情勢も色々と不穏なので数年後には環境が一変している可能性はおおいにある。

僕は日本の未来を相当に悲観視している人間なのだけど、それは本題ではないので今回は置いといて、とにかくこの文章を書いている2023年11月時点での日本は、月8万円で何不自由ない快適な生活をできる場所だ。

それを僕は身を以て証明している(1人暮らし独身賃貸暮らしの前提で)。

 

もちろん、月8万円で不自由なく納得できる生活が送れるかどうかは、1人暮らし独身賃貸であったとしても、人による。

その人の価値観(何が大切で、何には興味がないのか)、性格などによって変わってくる。

ただ、これも単なる感覚の話だけど、たいていの人は自分が本来納得できて楽しい生活を送るのに必要になる以上のお金を、世の中から使わされているように思う。

広告によって作られた物欲とか、世間体や見栄を気にした消費とか、気乗りしない人付き合いとかで。

働きたくないのなら、そういう本来以上の消費をせず、自分にとって本当に必要な部分にだけお金を使っていくのが有効だと思っている。

その結果が、今の僕にとっては月8万円。

少し前までは月10万円だったけど、自分に対する理解が深まり、足るを知った気になれたことで、2万円削減された。

自分を理解して、足るを知るのが重要に思える。

ではどうすれば自分を理解して足るを知れるのかは分からないけど。

赤の他人が書いた意識高そうな自己啓発本を読んだり旅に出るのではなく、折に触れて過去を振り返り、その時自分は何に対してどう感じていたのかを愚直に内省していくしかないような気はする。少なくとも僕はそうしてきたし、そうしていく。

 

僕もまだまだ未熟であり、最近はAmazonのブラックフライデーで物欲を刺激されまくっている。

結果、「これは〇〇な理由で購入する価値が絶対にあるのだから、セールしている今のうちに買うべきである」などと理論武装して買ったりもした。

たとえば、このモバイルバッテリーを購入した。

無線充電できるAnkerのモバイルバッテリー。

Magsafe対応している12以降のiPhoneだと、背面に磁石で接続しながら充電できる。

しかもスタンドにもなる。超便利。先日届いて便利に使っている。

前々から欲しかったんだこれ。

今見たらブラックがないけど、僕はブラックを29%OFFの4500円ぐらいで購入した。無くなる前に買ってよかった。

絶対的に生活に必要かと言われると返答に詰まるけど、まあよし。

 

あと、ワイヤレスキーボードも買った。

僕は家でキーボードを打ってる時間が長いのだけど、今使ってるキーボードのエンターキーが壊れているため。

 

打ちにくくて仕方がない。

1.5万円ぐらいした高級キーボードだぞこれ。しかもまだ1.5年ぐらいしか使ってない。

「俺は家でキーボードを使う時間がとても長いのだから、良い物を買って快適に長く使うべきだ」という理論武装で過去に買った。

でも壊れたので、もうキーボードは消耗品として割り切ることにした。

だから無線で、必要最低限の機能だけ備えてそうな機種の中で安いものを選定した結果、これになった。セールで安くなっているし。

これは必要な買い物だった、はず。

 

あと、気になるヘッドホンも-30%オフになっていて、それも超気になって物欲を刺激されまくっていた。

でも、ヨドバシへ行き試聴した結果、必要ないと判断して物欲は消えた。めでたしめでたし。

 

みたいな感じで僕もまだまだプロモーションや割引により物欲を刺激されて振り回されたりしているけど、まあそれも良し。

そのぐらいゆるくやってても、概ね必要以上には使わない方針でやってるだけで月8万円で生活できている。

とにかく、自分が納得できて楽しく生きるのに必要になる以上のお金をなるべく使うのを辞めていけば、その分だけお金のために働かなくてもよくなっていき、浮いた時間で好きなことをしてますます納得できて楽しく生活できる好循環に入れる。

だから僕は、「働きたくなければ、お金を使わなければいいじゃない」を処世術としている。

一度きりの人生なのだから、納得できる生き方をしていきたい。

 

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